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生半可な気持ちでやっていたら、何も残らず終わってしまうのが創造コースの学び。自分がおもしろがれば、何事もおもしろくなる

創造コースには、どんな先輩たちがいるの?

そんな疑問に答えていく生徒インタビュー!
今回は、創造コース2年生の邵(そ) 幹人さんに話を聞きました!


生半可な気持ちでは、何も残らずに終わってしまう

ーー邵さんが追手門学院の創造コースに進学することになったきっかけについて教えてください。

追手門学院のことは学校パンフレットで知り、新しくてきれいな校舎が目について関心を持ちました。中でも創造コースに興味を惹かれたのは、入試科目に理科と社会がなかったからです。というのも、中学の頃は理科と社会の点数が常に低空飛行で偏差値も低く、高校はどこも厳しいだろうなと思っていました。

創造コースの入試は、国語・数学・英語に加えてチームワーク入試という、その場で組まれたグループで1つのお題についてディスカッションして、最終的に答えを求めていくというグループワーク形式の入試だったんです。なんだかユニークだなと思って受験しました。

ーー創造コースにおける日々の学校生活はどうですか?

これまでの自分は、いつも何かに熱中できていなかったというか、ゲーム以外に楽しいと思えることがなくて、学校での学びに対しても真剣に取り組めていませんでした。

中学校の授業でも、とりあえず出された問題だけを解いていればいいやという気持ちで過ごしていました。

お話を聞いた 邵(そ)幹人さん

でも創造コースに入った今は、熱中するほど楽しいと思える矛先が勉強や学校生活に向いたんじゃないかなと感じています。逆にこれまであんなに夢中になってやっていたゲームの方にはおもしろさを感じなくなりました。

ーーそれだけ創造コースでの学びに熱中して楽しめているということなのですね。

はい。ただ、楽しいだけではないのが創造コース!入学直後は、「ここでは授業中寝ていたら無理や!何もかもに追いつけなくなって終わってしまう」と焦りましたね。

創造コースではプロジェクトも多いのですが、どれも生半可な気持ちでやっていたら、当たり前ですがやっぱり最終成果物も中途半端なものしかできなくて、自分のモノになった感覚がしません。生半可な気持ちでやっていたら、何も残らないで終わってしまうのが創造コースでの学びだと感じています。

リフレクションによって新たな自分が掘り起こされる

ーーこれまでで印象に残っている授業はありますか?

自分の好きなテーマで皆の前で5分間講演をするTEDプロジェクトが印象に残っています。

僕は授業の時間割に着目し、追手門学院では1コマ50分の授業が4コマ終わったら休み時間に入り、また5限目が始まるという時間割になっていますが、そもそも時間割自体いらないんじゃないか、といった話をしました。

例えば数学だったら、同じ内容を学んだとしても、20分で理解する人もいれば、50分では理解できないまま授業を終える人もいる。この「50分」という枠組みってそもそも何なんだろう?、と思っていたからです。

ーーおもしろい着眼点ですね。なぜそうしたテーマに着目しようと思ったのですか?

創造コースでは、プロジェクトや授業の最後に、その学びを通してどんなことを感じたかや、どんな気づきがあったのかを振り返る「リフレクション」をよくやるんです。

本当にいろいろな教科でリフレクションをやるんですが、僕は普段、数行しか書かないで終わることが多い中で、この時間割のテーマについて考えた現代国語のリフレクションでは、気がついたら10行以上も書いていました。

それが自分としても印象的で、「おもしろいなあ。これは何か自分にインスピレーションを与えてくれるようなものだったんだ」と認識できて、TEDプロジェクトのテーマに選んだというわけです。

ーーリフレクションによって自分の興味関心が掘り起こされた感じだったのですね。リフレクションを大事にしているという創造コースの特徴を聞いたときは、どんな風に感じましたか?

創造コースに入学した当初は、まだ僕自身が点数主義で、テストで点数を取ることに価値があると思っていたので、「リフレクションに何の意味があるの?何に使うの?そこから何を見出すべきなの?」と否定的でした。とはいえ、テストで点数を取るための勉強に価値を見出せず、何もかもを惰性でやっていました。

でも、今こうして日々リフレクションをする中で、そのときの自分の直感や気づきを振り返ることには価値があるんだなということを実感しています。リフレクションをした方が、自分自身についての新たな発見につながったり、自分がどういう人間なのかが分かったりするので、今ではリフレクションはした方がいいなと思っています。

自由な環境だからこそ、ありのままの自分を解放できる

ーー創造コースに来てからの自分に、何か変化を感じますか?

能動的になり始めている自分を感じます。具体的な変化を感じたのはTEDプロジェクトのときです。

自分がおもしろくやろうと思えば、何事もおもしろくなるんだということを実感しました。そこから先生ともよく話すようになったし、以前は適当だった僕が、学校生活に真面目に取り組むようになりましたね。

創造コースは、ちゃんとやっていれば、気づきがめちゃくちゃ得られる場所だと思っています。そのおもしろさに気づけたからこそ、今こうしてポジティブな気持ちで熱中して学びに向かえています。

ーーご自身のポジティブな変化を実感できているのですね。創造コースを一言で表現するなら、邵さんは何と答えますか?

一言で表すと、「自由」かな。本当に自由な環境だなと心の底から思います。

例えば掃除。掃除に関しては、特に決まったルールがなく、生徒の自主性に委ねられています。なので、荒っぽい人の机の周りにはぐしゃぐしゃに丸まった紙がたくさん落ちていたりするし、逆にきれい好きな人の周りは整っていたりします。その人の性格がよく現れている環境を見るのも結構おもしろいんですよ。ちなみに僕はというと、最近は自転車で早く登校して、掃除機をかけるようになりました。

男女の隔たりといったものもなく、皆が対等に話せる仲なので、今まで蓋をしてきた自分の一面も、自由に出すことができる場所だと感じています。

ーー最後に、邵さんがこれから創造コースで取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

僕はいろいろなアイデア出しの場面で、どうしても自分のアイデアや意見の方が他人が出したものよりもいいと思い込んでしまう部分があるんです。

でも後で思い返してみると、「いや、そうでもなかったよな」と気づくこともたくさんあって。そう考えると、「自分はすごい!」と自惚れてしまっているような部分が自分には絶対にあるんだろうなと思うんです。そこのところを、変えていきたいですね。

他人の意見に賛同しようとしない頑固な部分を抜いていって、「自分はすごくないけれど、すごい」という良い塩梅の自己肯定感を、ここ創造コースで身につけたいなと思っています。