自分の中で、何かが変わる予感がした。創造コースは、どんな人にもたくさんチャンスをくれる場所。
創造コースには、どんな先輩たちがいるの?
そんな疑問に答えていく生徒インタビュー!
今回は、創造コース1年生の堀之内 彗さんに話を聞きました!
不安は先生のアイスブレイクで一気にほぐれた
ーー堀之内さんは、もともと大の人見知りだったそうですね。創造コースに入学した当初はどんなことを感じていたか、覚えていますか?
入学直後は、同じ中学校出身の知り合いが全くいなかったので、本当にどうしようかと不安でした。周りを見ると、人見知りとは程遠いようなタイプの人がたくさんいて、その人たち同士で仲良くなっていく姿を見ながら、「自分は目立つことが好きじゃないし、皆の前に立ってしゃべるのも苦手だし、大丈夫かな、やっていけるかな...」という気持ちでした。
でも入学して早い段階で、創造コースの先生たちがクラスメイトと仲良くなれるゲームやレクリエーションをたくさんしてくれたんです。それがきっかけでどんどん友達が増えていきました。
ーー先生たちによるアイスブレイクは、どんなものでしたか?
印象に残っているのは、最初に自分が何と呼ばれたいかを名札に書いて、机の上に置くアイスブレイクです。
その人が中学生時代に呼ばれていたニックネームを見ながらクラスメイトの名前を覚えられたし、お互いにニックネームで呼び合ってみたら少し話しやすくなるなと感じて、そんなに遠慮しなくてもいいのかもしれないと思えたことも大きかったです。
僕の中にあった「人見知りだしどうしよう」という不安を、先生たちがすごく楽しい形で払拭してくれたので、次第に人見知りすることもなくなっていきました。
ーークラスの雰囲気や友達関係はどんな様子ですか?
創造コースのクラスメイトは、静かな時間が嫌いなのかな、と疑ってしまうほど、本当によくしゃべる子が多いです。朝から元気な子もいて、朝はまだギアが低い僕なんかはすごいなと感心します(笑)。
もちろん、あまりしゃべらない子もいて、でもだからといって話しにくいわけでは全くなく、一緒にいると僕の話をすごくよく聞いてくれているなということが態度から伝わってくるので、とても話しやすいんです。自分から話しかけるのが苦手だった僕も、そうした周りの雰囲気に助けられて、よく話すようになりました。
創造コースにいる人たちは、周りが自分の話をちゃんと聞いてくれる分、自分も相手の話をちゃんと聞いてあげたいという意識があるように感じられて、授業中も先生の話を真剣に、しっかり聞きます。そこのメリハリは、皆上手だなと思います。
自分の中で、何かが変われる予感がした
ーーそもそも堀之内さんは、なぜ創造コースに入学しようと思ったのですか?
僕はもともと、大の人見知りということもあって、同じ中学出身の友達もきっとたくさん通うだろう自宅近くの高校に行けば、高校生活を楽しめそうだと考えていました。でも、たまたま参加した創造コースの体験授業がすごくおもしろそうに感じて、徐々に興味が湧いてきました。
創造コースの体験授業では、初対面の人といきなり2人で話すペアワークの機会がありました。「珍しい形の授業だな」と驚きましたが、体験授業の先生役をしてくれていた1期生の先輩たちにとっては、「これが普通だよ」という反応で。そのときに、「僕たちと会うのは初めてなのに、この人たちすごいな。すごくいいな、こうなりたいな」と思うと同時に、ここだったらいろいろな人と関わる機会が多いから、自分の人見知りを治せるかもしれないという予感がしたんです。
最初はほんの小さな予感でしたが、いよいよ高校を選ばないといけない時期になるに連れてだんだんその予感が大きくなっていきました。創造コースが具体的にどんなコースかは正直あまり分からなかったけれど、自分の中で何かが変わるんじゃないかという意欲が増したので、思いきって創造コースを選びました。
ーー先ほど人見知りすることがなくなってきたと話していましたが、予感的中でしたね。入学していつ頃から自分の変化を感じましたか?
やはりプロジェクトに取り組む過程で感じることが多かったです。
創造コースでは、各教科の授業内で出されるプロジェクトの他に、学期ごとに中間と期末の2大プロジェクトがあるんです。例えば各教科のプロジェクトでは、まだよく知らない人も含めて4人のチームを作り、話し合いながら1つのプレゼンを作り上げていくことがあるので、その過程でお互いの考え方を知り合う機会があります。
僕は自分からはあまり積極的に人と関われないけれど、何かきっかけを得られたら、仲良くなってよく話すようになるんです。創造コースにおけるプロジェクトが、僕に人と関わるチャンスをたくさん作ってくれたと思います。
ーー特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
おもしろかったのは期末プロジェクトです。自分が人から勘違いされた出来事を取り上げて、なぜそれが起きたのか、どうすれば起きなかったのかということを考えてまとめ、最後にクラス内でプレゼンするというものでした。
プレゼンを作っていく作業が楽しかったし、一人ひとりがプレゼンを通して自己開示したことによって、「この人ってこんな人なんだ」とお互いのことをよく知れたことは大きかったかなと思います。クラスメイトに対して、さらに一歩踏み込んでもっと知りたいという興味も増しました。もしかしたら、自分の中の人見知りは、相手がどんな人か分からないから避けていた部分があったのかもしれません。
この期末プロジェクトをきっかけに、クラスの皆と一気に接しやすくなって誰とでもしゃべれるようになったし、うまく人間関係を作れるようにもなって、自分が外向的な人間になれているような気がしました。
他人と関わり合って生きていく上でも、自分を疑うことをやめたくない
ーー創造コースに来てご自身の変容を感じられているのも、きちんと自分自身のことを観察できているからなのかなと思います。日頃から、自分のことを振り返るような習慣があったのですか?
僕はもともと他人のことを観察して、「この人何考えてるんやろ?」と想像してみることが好きなんです。その上で創造コースに来てみたら、先生から「自分を知ることが大切だ」と言われて。今まで、「この人はどんな人なんだろう?」という観察の矢印をずっと他人に向けていて、自分にその矢印を向けたことはありませんでした。おそらく自分の中で「自分はこんな人なんだ」と決めつけていたからかもしれません。
でも、いざ自分に矢印を向けて、その決めつけを疑ってみたら、自分が思っていたような自分とは全然違う一面が見えてきて。それ以来ずっと、「今日の自分はどうだったかな?」と振り返るようになりました。
ーー自分に興味が出てきた、ということでしょうか。
結局僕は、人のために動きたくて。そのためには、やっぱり自分自身がどういうものの考え方をするのかとか、こんなとき自分はどう動こうとするのか、ということを分かっていないと、人ともうまくコミュニケーションができないことに気がついたんです。
他人と関わるためにも、まずは自分のことを理解する。そのために、自分自身を観察しながら行動するようにしています。本当に、自分でも自分がすごく変わったと思うし、今も変わっている最中で、その都度課題点が出てくるので、これからも自分を疑うことはやめたくないなと思っています。
ーー堀之内さんがこれから挑戦してみたいことはどんなことですか?
僕の中で将来やりたいことはまだ明確になっていません。なので、やりたいことが見つかったときのために、ちゃんとそれができるような人になっておきたいな、と思っています。
自分はあまり器用じゃないので、できることを増やそうとしても多分限界がある。それだったら、自分ができないことを教えてくれたり、助けてくれたりする友達を増やしたくて。そのために、今はもっといろいろな人とのコミュニケーション力を磨きたいし、他のクラスの人とも仲良くなりたいなとも思っています。
もっともっといろいろな人と関わり合って、自分のコミュニティを広げて、どんな人とでも仲良くなれる自分でありたいですね。
ーー最後に、創造コースに興味がある人にメッセージをお願いします。
創造コースは、どんな人にもより良くなれるチャンスをたくさんくれる場所です。なので、今の自分に満足できていないとか、何か物足りなさを感じている人にとっては、すごくおもしろいコースなんじゃないかと思います。
同じことを学んだとしても、どんな気づきを得るかは人によって違いますよね。創造コースでは、正解がない問いにたくさん触れるからこそ、人によって考え方や出す答えが違うんだということをちゃんと教えてくれます。最初は自分の答えが正解だという自惚れがあった僕も、人の話を聞いて、答えは一つじゃないんだと気づきました。
答えは一つじゃないから、他人のことを否定したくないし、自分の価値観も大事にしたい。人と違って当たり前、違う価値観や気づきがあって当たり前なんだということを、クラスでちゃんと共有できる。人と関わっていく力をつけるという部分では、すごく成長できる場所だと思います。
人によってこのコースに来る意義は違うと思いますが、ここに来てよかったと必ず思えるようになるので、興味があればぜひ来てください!