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机上だけでは終わらない学びが溢れてる。自分の興味関心を広げ、深めていける創造コース

創造コースには、どんな先輩たちがいるの?

そんな疑問に答えていく生徒インタビュー!
今回は、創造コース1年生の河野 恭麿さんに話を聞きました!


好きなことを自由に広げていきたくて創造コースに

ーーまず初めに、河野さんが創造コースを知ったきっかけについて教えてください。

創造コースのことは、両親が見つけてきてくれて知りました。

僕は中学生の頃、2年生の途中から学校に全然行っていなかったんです。1年生の頃は通えていたんですが、次第に学年集会などがあるたびにお腹が痛くなって、やがて行けなくなってしまって。

それで高校進学をどうしようかと考えたときに、公立だと内申点が必要だし、行くなら私立という選択肢になるけれど、勉強漬けになってまたプレッシャーが過度にかかる状況になるとまずいなという心配もありました。

もっと自分の好きなことを探究したり、自由な方向に人生の道を広げていける方がいいなという思いがあったし、父親とも、自分の将来のことを考えたら勉強以外にもするべきことがあるんじゃないかといった話をたくさんしていました。そんな中で、両親が追手門学院を見つけてくれたんです。

ーー将来何かやりたいことが既にあったのですか?

実は家がお寺で、父は住職なんです。僕自身もお寺のお手伝いを小さい頃からしていて、今は一人で月参りもさせてもらっています。

父はユニークな人で、大切な人を亡くした方々に安心安全な場を提供するために、ファシリテーション技術など、異分野からお寺に活かせそうなことを学んで取り入れることで、新しいお葬式の形を創造しています。

お話を聞いた 河野 恭麿さん

そんな父とたくさん話をする中で、僕も将来もしお寺を継ぐなら…と考えて新しく何かを学び始めることがあります。最近は、ドラムサークル・ファシリテーターやホワイトボードミーティングというものを学び始めました。

ー-おもしろそうですね。それぞれ、どういうものなんですか?

ドラムサークルとは、たくさんのドラムやパーカッションを囲んで参加者がサークル(輪)になり、感じるままに演奏して楽しむことなのですが、そこに参加する人たちをサポートするのがドラムサークル・ファシリテーターです。音楽の経験の有無にかかわらず心おきなく表現し、お互いが反応し合い、楽しみ合うことができるように場を整える役割です。

ホワイトボードミーティングは、ホワイトボードを活用することで意見を出しやすくして、話の内容を可視化することで効果的に話し合う方法のことです。例えばクラスの話し合いなどで、モヤモヤしているのに言わないままにしてしまうことってあると思うんです。違う意見を一人だけ言ったりするのは勇気もいりますしね。そういうときにこそ、発言しやすい安心安全の場を作る必要があると思うんです。

ホワイトボードミーティングでは、参加者の発言を書くことが承認になります。そうすると、いろいろな人の意見が出やすくなるし、深堀りもしやすくなって、衝突ではなく建設的な話し合いになります。このホワイトボードミーティングは、いつかどこかのタイミングで、学校でも勇気を出して使ってみたいと思っています。

リフレクションは、自分と会話をする大事な時間

ーー河野さんが今新しく学んでいることは、創造コースでの日常にも活用できそうな手法ですね。創造コースに入学してみて、印象はどうですか?

「創造コースは、いろいろなことにチャレンジできる環境」というのが本当なんだなということを実感しています。

僕は、チャレンジすることは枠を破ることだと捉えていて、一つ枠を破ったら次にまた新しい枠があって、またその新しい枠を破って...が繰り返されていくイメージを持っているんですよね。

先生方も、「現状で満足せずに超えていこうよ!」と声をかけてくれたりして、本当に、机上で学ぶだけでは終わらない環境だと感じています。

先生方は、生徒一人ひとりのプロジェクトのどこまで先を見ているかは分かりませんが、視野が広くて、段違いに遠いところまで見ようとしてくれている気がします。

-ー創造コースに身を置いてから、自分が変わったなと感じることはありますか?

すごくあります。今はこうやってインタビューに答えていますが、これまでの僕はこんなにしゃべれませんでした。なぜこうも変わったのかと考えると、授業の終わりに毎回おこなうリフレクションのおかげだと思っています。

リフレクションは、毎日のように頻繁に書くんですけど、僕はけっこう抽象的に書いてしまう方なので、活動内容が違っても、いつも同じようなことを書いているんです。

最初は、結局書くことって同じだし、リフレクションをすることに何の意味があるんだろうと疑問に思っていたんですが、ある時、気づいたんです。活動内容が違っても毎回同じようなところに返ってくるということは、裏を返せば共通点があるんだということで、一見バラバラに見えるものでも、つながっているんだと。

そんな見方ができるようになって、それはそれでおもしろいなと思うようになったんですよね。書くことってやっぱり大事だなと思います。書くことで頭の整理になるし、リフレクションは、自分とのコミュニケーション方法でもあると感じています。

<補足>
リフレクションとは、ふりかえり・内省を行うこと。追手門学院中・高等学校では、授業の終盤などに積極的にリフレクションが行われている。リフレクションにより、自分の授業姿勢や活動を振り返ることで自己省察・思考力の向上が促され、次のステップへ進むための「気づき」を得ることができるとされている。
参考:https://www.otemon-jh.ed.jp/jhs/education/01/

自分の興味関心に出会い、広げていける日々が本当に楽しい

ーー創造コースでは、クラスの中で本音でぶつかり合う場面も日常的に見られるそうですね。そうした雰囲気は、どうやって作られていると思いますか?

創造コースの皆は、そもそもこのコースを選んで入学したという時点で、自分なりの芯や夢、悩みを持っている人たちだと思うんです。そんな多様なメンバーがすぐに打ち解け合ったかというとちょっと分からないですけど、やっぱり先生との距離が近いことは良い形で影響していそうです。

先生は、困ったらすぐ頼りに行ける存在ですし、話していても緊張しないし、あだ名で呼んだりもするので、クラスの一員のような感覚があります。先生方も僕たちと一緒に楽しんでいる感じがして、すごくいいなって思います。そうした先生との距離感があるから、クラスも安心安全な場所になり、お互い本音で話し合えるんだと思います。

ー-困ったらすぐ頼りに行けるような先生との距離感がいいですね。

はい。創造コースの先生は、いい意味で干渉しすぎないところがあって、まるでガードレールのように、外してはいけないところやある程度の道筋を示して、あとは自由にやらせてくれます。プロジェクトやプレゼンは特に自由度が高いので、本当に必要な時にサポートしてくれます。

プレゼンの仕方も、この方が伝わりやすいんじゃないかとか、先生も一緒になって皆でけっこう議論するんですよ。評価基準はありますけど、それだけに囚われていない感じもします。

プロジェクトは結構疲れるんですけど、しんどいと思ったら先生に相談すればいいですし、休みたいときはしっかり休めるところもいいなと思っています。

ー-河野さんが創造コースはどんなところかと聞かれたら、何と答えますか?

創造コースには、自分に必要な情報をたくさん取りに行ける環境があります。

テスト勉強だけだったら学ぶ範囲が決まっているけれど、創造コースのプロジェクトでは、まずは実際に行ってみて、見てみて、その中から自分が興味があるものや好きなものをどんどん広げたり深めたりできるので、チャレンジしようと思っている人には本当に良い環境だと思います。

僕には、家業のお寺はもちろん大切ですし、それ以外にも好きなことややってみたいことがたくさんあります。自分の好きなことや興味があることに出会い、自由に広げていける創造コースでの日々が、本当に楽しいです。

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